3割の日本人が放置している“痛くないむし歯”の正体とは?


 

「最近、子供のむし歯が本当に減った」という話を耳にすることが増えました。
一方で、「これからはむし歯よりも歯周病のケアが大切だ」という言説も一般的になっています。

確かに、統計データを見れば子供のむし歯が激減しているのは事実です。
しかし、歯科現場のリアルな視点から見ると、この認識には「ある落とし穴」が隠されています。実は、巷で囁かれている「むし歯は過去の病気」という認識は、ある意味では正しく、ある意味では不正解です。

実は今、働き盛りからシニア世代にかけての「大人のむし歯」は、決して減っているわけではなく、むしろ新たなリスクとして浮上しています。しかもその多くは、自覚症状のないまま進行するのです。

 

 

80年代から始まった「フッ素革命」の恩恵

まず、日本の公衆衛生における大きな成功例を振り返りましょう。
現在、20代後半くらいまでの世代では、目に見えてむし歯が減っています。

この最大の要因は、1980年代以降における「フッ化物入り歯磨き粉」の普及と、学校検診などでの予防意識の高まりです。
かつては「子供の口を開ければ必ず数本のむし歯がある」という時代もありましたが、市販される歯磨き粉のほとんどにフッ素が配合されるようになり、家庭でのセルフケアの質が劇的に向上しました。この「フッ素革命」によって、若年層の口腔環境はかつてないほど良好に保たれています。

 

 

なぜ50代後半以降で「むし歯」が増えているのか

しかし、視点を50代後半以降に向けると、状況は一変します。
統計上、この世代ではむし歯に冒されているケースが減っていないばかりか、むしろ増加傾向にあります。
これには、皮肉にも「自分の歯が残るようになった」という喜ばしい背景が関係しています。

8020運動(80歳で20本の歯を残そう)」の浸透により、高齢になっても多くの歯を維持する人が増えました。
しかし、歯が残ればその分、むし歯になるリスクも残ります。特に大人特有のむし歯には、以下の2つの厄介な特徴があります。

  1. 根面う蝕(こんめんうしょく)
    加齢や歯周病によって歯ぐきが下がり、露出した歯の根元(象牙質)はエナメル質よりも弱く、非常にむし歯になりやすい部位です。

  2. 二次カリエス
    過去に治療した詰め物や被せ物の隙間から、再びむし歯が進行するケースです。神経を取っている歯の場合、痛みを感じにくいため、気づいた時には手遅れになっていることも少なくありません。

「昔治したから大丈夫」という油断が、大人世代の歯を失う最大の原因となっているのです。

 

 

「痛くないから放置」という3割の現実

もう一つ、見逃せない事実があります。現在、未処置のむし歯を抱えている日本人は、全世代を通じておよそ3割にのぼると言われています。

なぜ、これほど多くの人がむし歯を放置してしまうのでしょうか。
その理由は、大人のむし歯の多くが「急激な痛みを伴わない」という点にあります。
じわじわと進行し、違和感はあるものの日常生活に支障がないため、つい歯科医院への受診を後回しにしてしまうのです。

しかし、大野歯科クリニックが掲げる「ウェルビーイング(心と身体の健康)」の観点からすれば、これは非常に危うい状態です。
お口の健康は全身の健康の入り口です。放置されたむし歯は、単に歯を失うだけでなく、咀嚼機能の低下を通じて全身の活力を削ぎ、将来の健康寿命にまで影響を及ぼします。

 

 

予防歯科が提案する「新しい通い方」

これからの歯科医院は、「痛くなってから行く場所」ではなく、「大切な歯を守り続けるパートナー」であるべきだと考えています。

当院のように歯科衛生士が担当制で寄り添い、定期的なメインテナンスを行うことで、自分では気づけない「初期のむし歯」や「被せ物の劣化」を早期に発見できます。
特に当院には、インストラクター資格や栄養士資格を持つ専門スタッフが在籍しています。
ただ汚れを落とすだけでなく、なぜむし歯になったのかという原因を一緒に考え、生活習慣を含めた包括的なアドバイスを行うことが可能です。

子供の頃にむし歯がなかったからといって、大人になってからも安心というわけではありません。
これからの長い人生を自分の歯で美味しく食べ、笑って過ごすために、今の自分の状態を「しっかり知る」ことから始めてみませんか。

 

 

代表的なエビデンス

現代日本の歯科事情を裏付ける科学的な根拠として、厚生労働省の「歯科疾患実態調査(令和4年)」および文部科学省の「学校保健統計調査」のデータが挙げられます。

  • 若年層のむし歯激減
    12歳児の平均むし歯本数(DMFT指数)は、1980年代の約5本から、令和4年度には0.63本まで減少しました。
    これはフッ化物配合歯磨剤の普及(普及率90%以上)と相関しています。

  • 高齢層のむし歯保有数の増加
     8020運動の成果により、80歳で20本以上の歯を持つ者の割合は51.2%(令和4年)と半数を超えました。
    しかし、それに伴い55歳以上の層では「現在歯のうち、むし歯(処置済含む)を持つ本数」が以前の調査よりも増加しており、特に歯の根元がむしばまれる「根面う蝕」の罹患率が高まっています。

  • 未処置歯の放置率
    同調査によれば、成人の約3割が未処置のむし歯を保有していると報告されており、特に働き盛り世代において「痛みがないために受診を控える」傾向が、口腔健康格差を生む要因として指摘されています。


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池袋東口で37年。お口の「乾き」から見えてくる、これからの健康の守り方




こんにちは。池袋東口の大野歯科クリニックです。

私たちがここ池袋の地で診療を始めてから、早いもので37年が経ちました。
開院当初から通ってくださる患者さんが、今ではそのお子さんや、お孫さんとご一緒に来院されることもあります。
そんな「家族の歴史」に触れられることは、歯科医師として、そしてこの街の一員として、何よりの喜びです。

37年という月日の中で、歯科医療は大きく進化しました。
かつては「痛くなったら削る」のが当たり前でしたが、今は「いかに健康な状態を長く保つか」という予防歯科が中心となっています。

その中で、最近ご相談が増えているのが「お口の乾き(ドライマウス)」についてです。
「最近、話しにくい」「食事が飲み込みにくい」といった、ちょっとした違和感。
実はこれ、体からの大切なサインかもしれません。

1. 「年のせい」だけではない、乾きの理由


「年をとれば口が乾くのは仕方ない」と思われている方も多いのですが、実は原因はそれだけではありません。
国内外の医療分野(厚生労働省 e-ヘルスネットなど)では、以下のような要因が知られています。

  • お薬の影響
    血圧のお薬や花粉症の薬など、日常的な処方の副作用で唾液が減ることがあります。

  • ストレスと自律神経
    忙しい現代社会、緊張状態が続くと唾液の分泌は抑えられてしまいます。

  • ホルモンバランス
    年齢による変化だけでなく、バランスのゆらぎが粘膜に影響することもあります。
池袋という活気ある街で働く方、長年お住まいの方、それぞれに生活背景があります。
私たちは、ただお口を見るだけでなく、そうした「患者さんの背景」も含めてお話をお聞きすることを大切にしています。

2. 唾液は、お口を守る「天然のバリア」


私たちが診療において唾液を重要視するのは、唾液が「天然の万能薬」だからです。
日本口腔内科学会などの知見でも、その役割は極めて重要だとされています。

  • むし歯・歯周病の予防
    唾液にはお口を自浄し、細菌の増殖を抑える力があります。

  • 粘膜の保護
    舌や頬の内側の粘膜を摩擦から守り、傷つくのを防ぎます。
唾液が減るということは、いわば「お口の防護壁」が薄くなっている状態です。
37年の経験から確信しているのは、お口の環境を整えることは、全身の健康を守る第一歩だということです。

3. 「おいしく食べる、楽しく笑う」をいつまでも


世界保健機関(WHO)や米国歯科医師会(ADA)も提唱している通り、お口の健康はQOL(生活の質)に直結します。

私たちは、単に「歯を治す」だけの職人でありたいとは思っていません。
治療の先にある、患者さんの「幸せに噛み締め、笑える未来」を共に作りたいと考えています。
ドライマウスで食事が味気なくなったり、会話が億劫になったりするのは、本当にもったいないことです。

「もう一度、しっかり噛める喜びを」 そんな思いで、私たちは日々、精密な治療と細やかなメインテナンスに向き合っています。

4. 歯科医院は、あなたの「健康のパートナー」です


大野歯科クリニックが大切にしているのは、患者さんとのパートナーシップです。
一方的に治療を押し付けるのではなく、今のお悩みを共有し、最適な解決策を一緒に探していく。
そのために、私たちは「何でも気軽に話せる雰囲気」を37年間、守り続けてきました。

「こんな些細なことで相談してもいいのかな?」と迷われる必要はありません。

  • お口の中のネバつき
  • 舌のピリピリ感
  • 話しにくさ
こうした小さな変化に早めに気づき、ケアを始めることが、10年後、20年後の健康を大きく左右します。

池袋の街と共に歩む


「口が乾く」「違和感が続く」といった変化は、体が発しているSOSかもしれません。
私たちは、この池袋東口で、これからも患者さん一人ひとりに寄り添い、共に歩んでいきたいと願っています。

気になることがあれば、お散歩やお買い物のついでにでも、ぜひ気軽にお立ち寄りください。
あなたのお口の潤いと、健やかな毎日を、私たちが全力でサポートいたします。

>>院内紹介

【参考文献・出典】


本記事を作成するにあたり、以下の公的機関および学術団体の情報を参照・引用しています。

  • 厚生労働省 e-ヘルスネット 「口腔乾燥症(ドライマウス)」「唾液分泌」「加齢とお口の機能」
  • 一般社団法人 日本口腔内科学会 「口腔乾燥症(ドライマウス)の診断と治療方針」
  • 一般社団法人 日本老年歯科医学会 「加齢に伴う口腔機能の変化と対応」
  • 世界保健機関(WHO: World Health Organization) 「Oral health: A global priority for health and well-being」
  • 米国歯科医師会(ADA: American Dental Association) 「Dry Mouth (Xerostomia) Causes and Treatments」
  • 国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター 「お口の健康と全身の健康の関係について」
※本記事の情報について 本記事は一般的な情報提供を目的としており、症状や治療結果を保証するものではありません。
ドライマウスの具体的な診断や治療については、歯科医師による診察が必要です。お悩みの方は、ぜひ当院へご相談ください。

歯周病は「治療する病気」から「管理する病気」へ
―― 歯科医院に通う理由は、すでに変わっています


 

池袋東口の大野歯科クリニックは、1989年の開院以来、37年以上にわたり、地域の皆さまのお口の健康を見守ってきました。

近年、歯科医療の現場では大きな変化が起きています。
それは、歯科医院に通う理由そのものが変わってきているということです。

 

 

歯科医院に通う理由は

「治療 3割」・「予防・メンテナンス 7割」の時代へ

少し前まで、歯科医院は「歯が痛くなったら行く場所」
「むし歯や歯周病を治す場所」というイメージが一般的でした。

しかし現在では、
歯科医院への通院理由の多くが「治療」ではなく、「予防・メンテナンス」に移行しています。

実際、国内外の歯科医療の動向を見ても、
歯科受診の主目的は「予防・継続管理」が約7割、「治療」が約3
という構造になりつつあります。

これは、

  • 歯を「失ってから治す」医療から
  • 歯を「失わないように守る」医療へ

歯科医療の役割そのものが変わってきたことを意味しています。

 

 

令和6年最新データが示す、日本人の口腔の現状

厚生労働省が公表した令和6年 歯科疾患実態調査(2024年実施)では、
日本人の歯の状態について、次のような傾向が示されています。

  • 80歳で20本以上の歯を保つ人(8020達成者)は6割を超え、過去最高水準
  • 多くの年齢層で歯の本数は維持・改善傾向
  • 一方で、歯周ポケット4mm以上(中等度以上の歯周病リスク)を有する人は、中高年以降で半数以上

つまり、日本人は
「歯は残るようになった」けれど、「歯周病を抱えたまま残っている歯」が増えている
という状況にあります。

 

 

歯周病は「感染症」であり、「生活習慣病」でもある

歯周病は、歯周病菌による細菌感染から始まる病気です。
しかしそれだけではありません。

世界保健機関(WHO)をはじめとする国際的な医療機関では、
歯周病を含む口腔疾患を、以下のように位置づけています。

  • 喫煙
  • 食生活
  • 口腔清掃習慣
  • 糖尿病などの全身疾患

といった生活習慣病と共通のリスク因子を持つ「慢性疾患」。

つまり歯周病は、
「感染症」と「生活習慣病」の両方の性質を持つ病気なのです。

そのため、治療して終わり痛みがなくなったら終了ではなく、
継続的な管理(メンテナンス)が不可欠になります。

 

 

なぜ今、「メンテナンス」が重視されているのか

歯周病は、初期から中等度の段階ではほとんど痛みが出ません。

  • 歯ぐきからの出血
  • 口臭
  • 歯ぐきの違和感

こうしたサインが出る頃には、すでに歯周病が進行しているケースも少なくありません。

だからこそ、症状が出る前に管理すること
悪くならない状態を維持することが、現在の歯科医療の中心になっています。

 

 

治療が終わった“その先”へ

ぜひ、あなたも大野歯科クリニックでメンテナンスを。

歯科医院は、「歯が悪くなった人ばかりが通院するところ」ではありません。今は、歯を予防する人もたくさいい来院する通場所になっています。

大野歯科クリニックでは、

  • 定期的な歯周ポケットのチェック
  • 専門的なクリーニング・歯周病の進行管理
  • 一人ひとりに合わせたメンテナンス計画

を通じて、生涯、自分の歯で噛み続けるためのサポートを行っています。
治療のために通う歯科医院から、健康を維持するために通う歯科医院へ。

ぜひ、あなたも
池袋東口・大野歯科クリニックで、メンテナンスを始めてみませんか。

>>歯周病治療ページ

 

 

根拠となるエビデンス・参考資料

  • 厚生労働省
    「令和6年 歯科疾患実態調査」
    日本人の歯の本数、歯周病リスク、歯科受診行動に関する最新統計

  • World Health Organization(WHO
    Oral Health Fact Sheet
    歯周病を含む口腔疾患は、生活習慣病(非感染性疾患)と共通のリスク因子を持つ慢性疾患として位置づけられている

  • FDI World Dental Federation
    Global Oral Health Policy
    ─ 歯科医療は「治療中心」から「予防・継続管理中心」へ移行していると明記
  • 国内外の予防歯科・歯科医療経済に関する報告
    歯科通院理由の多くが予防・メンテナンス目的へ移行している現状

片側噛みを続けていると顔が歪んでいきます! 
— 池袋 東口・大野歯科クリニックからのご案内


噛み癖、放置していませんか?

長年「右で噛む方が楽」「左側で食べ物がこぼれる」など、噛みやすい方ばかりを使っている方は少なくありません。

大野歯科クリニック(池袋東口で30年、親子2代で診療)でも、こうした「片側噛み」のご相談を多く受けています。

同じ側だけで噛み続けると、顎や顔のバランスに無理な負荷がかかり、顔の左右差(非対称性)が進行してしまう可能性があります。

実際、咀嚼の左右差(preferred chewing side)は顔面非対称と関連する可能性が報告されています。([Heikkinen et al., PMC])

なぜ片側ばかりで噛んでしまうのか?

たとえば、数年前に奥歯を失った、または歯がぐらついて痛みがある、割れている、噛みにくい……

こういう部分を無意識に避けるようになり、反対側で噛む習慣が定着してしまうことがあります。

さらに、歯列が揃っていても「噛みやすい側」という癖だけで片側噛みをする方もいます。こうした片側噛みが長期化すると、次のような変化が起きやすくなります:

  • 噛む側の咀嚼筋(咬筋など)が過剰に発達 → 筋肉の左右差拡大
  • 顎関節(TMJ)の関節空隙が左右で異なる圧力配分に → 違和感・関節音の原因に
  • 顔の表情・ラインに偏りが出る(法令線・口角・頬の張りなど)
  • 頭痛・首肩こり・顎違和感の悪化

これらは、咀嚼筋・顎関節・骨格構造にまで影響を及ぼす可能性を示す研究報告があります(以下参考文献)。

症例イメージ:右側噛み癖に悩んだ50代男性の場合

当院に通われていた50代の男性。数年前に右下奥歯を抜歯し、そのまま補綴せずに放置していたとのこと。

しだいに食事時に「左でしか咀嚼できない」感覚が出始め、さらに「右の顎が重たく感じる」「顔の左右でほうれい線の深さが違う気がする」と来院されました。

診査では、左側の咬筋が発達しており、顎関節にもわずかな左右差が確認されました。

まず、失った歯の補綴(部分入れ歯・ブリッジ・インプラント等を検討)と咬合調整を行い、さらに左・右どちらでも咬めるように噛み方の習慣改善指導を実施。

約6〜12か月をかけて、顎の不快感が軽減し、左右の表情差も目立たなくなってきたとのご報告をいただきました。

(※あくまでも一般的な“イメージ例”であり、すべての患者さんが同様の経過をたどるわけではありません)

顔の筋肉・骨格も“使い方”で変わる

運動選手が使う筋肉が発達するように、私たちの顔・顎まわりの筋肉も普段の使い方で変化します。

片側ばかりで噛むと、その側の筋肉が発達してしまい左右差が強まります。

この変化が蓄積すれば、顔の輪郭や顎のライン、法令線・頬の張りやたるみにも影響が出ることがあります。

早期の治療と習慣改善を大切に

お顔のゆがみや顎の違和感に気づいたら早めの対応をおすすめします。

当院では、予防歯科にも力を入れ、複数の歯科衛生士が在籍しているため、日常のケア・定期メインテナンスにも対応可能です。

左右均等に噛める状態に整えることで、以下のようなメリットが期待されます。

  • 顎関節・咀嚼筋への負担軽減
  • 顔の左右バランスの改善
  • 頭痛・肩こり・首のこりの軽減
  • 血流改善 → 肌のハリ・健康感アップ

また、咀嚼習慣を意識して改善することで、顎関節のリモデリング変化を抑制する可能性が最新研究で示唆されています(Ma et al., 2024)。

 

定期検診の詳細はこちら>>

主な参考文献

  1. Heikkinen et al. Chewing side preference, facial asymmetry and related variables. PMC article.
  2. Wang et al. Changes of masseter muscle asymmetry due to unilateral mastication. PubMed.
  3. Ma et al. Effect of unilateral mastication on TMJ morphology (dynamic joint space). PubMed.
  4. Miyazaki et al. The imbalance of masticatory muscle activity affects condylar cartilage formation. ScienceDirect.
  5. Santana-Mora et al. Asymmetry of dental or joint anatomy or impaired chewing side preference. ScienceDirect.
  6. Tiwari et al. Chewing Side Preference — Impact on Facial Symmetry, TMJ and Oral Health. J Oral Rehabil.

フッ素って本当に危ないの?
── 正しく知って、予防に活かすために


「フッ素って体に悪いんじゃないの?」「子どもに使っても大丈夫ですか?」

そういったご質問を受けることがあります。SNSやネットの記事を見て、不安に感じる方もいらっしゃるかもしれません。

でも、ご安心ください。

私たち 池袋東口 大野歯科クリニック では、安全性と効果が世界的に認められている「フッ化物(fluoride)」 を予防の一環として使用しています。

当院には複数の歯科衛生士が在籍しており、お一人おひとりのリスクに合わせた「予防プログラム」 をご提案しています。

今回は「フッ素=フッ化物」の正しい知識について、丁寧にお伝えしたいと思います。

「フッ素」と「フッ化物」は違います

まず最初にお伝えしたいのは、「フッ素(F)」と「フッ化物(fluoride)」はまったくの別物ということ。

  • フッ素(F):自然界には単体では存在せず、有害なガスとして工業用に使われることもあります。
  • フッ化物(fluoride):フッ素がナトリウムやカルシウムなどと結びついた安定した化合物。

歯みがき粉や歯科の予防処置で使われているのはこちらです。

つまり、市販の歯みがき粉や歯科医院で使う「フッ素」は、正確にはすべて「フッ化物」です。

フッ化物の3つの働き

── むし歯予防のプロフェッショナルがすすめる理由

フッ化物は、むし歯を予防するために重要な3つの働きを持っています。

  1. 歯を酸に強くする(耐酸性を高める)
  2. 初期むし歯の修復を助ける(再石灰化)
  3. むし歯菌の活動を抑える(抗菌作用)

「できるだけ歯を削らずに、健康な状態を保ちたい」

そんな想いに応える力を、フッ化物は持っています。

当院では、定期検診やTBI(ブラッシング指導)と合わせて、必要に応じてフッ化物塗布や歯みがき粉の選び方のアドバイスも行っています。

スウェーデンやWHOも認める「予防の主役」

予防歯科が進んでいるスウェーデンやフィンランドでは、フッ化物の使用がすでに国家的な取り組みとして定着しています。

  • 1970年代、スウェーデンは日本よりむし歯が多い国でした。
  • その後、フッ化物入り歯みがき粉や学校でのフッ化物洗口を普及させ、今では「むし歯はまれな病気」と言われるほどです。

世界保健機関(WHO)も「フッ化物は、むし歯予防に最も効果的」と公式に認めています。

日本でも厚生労働省がフッ化物使用を推奨しています。

大人にも子どもにも:歯みがき粉の選び方

●大人の方へおすすめ

市販されている中では高濃度の1,450ppmフッ化物配合の歯みがき粉がおすすめです。

  • 歯の再石灰化を助ける
  • 酸に強い歯をつくる
  • むし歯菌の活動を抑える
  • フッ素入り歯磨き粉で磨いたあとは少ない水の量で、うがいは1回で終わらせる
  • 歯医者で高濃度フッ素を塗布した場合は30分飲食を控える

「治療を減らしたい」「これ以上むし歯を増やしたくない」という方にこそ、毎日のケアとしておすすめしています。

 

●お子さまの場合:年齢に合わせて使用量・濃度を調整

年齢 推奨濃度(ppm) 使用量の目安
0〜2歳 500〜1,000 切った爪ほどの量
3〜5歳 1,000 グリーンピース大
6歳以上 1,000〜1,450 大人と同様(1cm程度)

※うがいの発達にあわせて、誤飲を防ぐ工夫も大切です。

「フッ素=危険」という誤解は、情報が一人歩きしているだけのケースも多くあります。

実際には、正しい使い方をすれば、フッ化物は大切な“予防の味方”です。

私たち池袋東口 大野歯科クリニックでは、歯科衛生士による丁寧な指導のもと、フッ化物の適切な使い方や歯みがき粉の選び方をご案内しています。

忙しい毎日の中でも、ほんの数分のセルフケアが10年後の健康を変える。

ぜひ、私たちと一緒に、今日から「予防」に取り組んでみませんか?

 

 

 

 

10年選手の詰め物、大丈夫?
──中高年こそ見直したい“やり直し治療”の話


年齢を重ねるにつれて、ふと気になるのが「昔入れたあの詰め物、今もちゃんと働いているのか?」という疑問。20〜30年前に入れたクラウンやブリッジ、インレーが、そろそろ寿命を迎えているかもしれません。今回は、岡山大学の研究でも注目されている「レストレーションサイクル(修復物の再治療サイクル)」をもとに、修復物の“やり直し治療”の必要性とその背景について、池袋東口 大野歯科クリニックの視点からお伝えします。

修復物に寿命があるって知っていましたか?

クラウンやインレーなどの修復物には平均10〜15年、またプラスチックの詰め物は4~5年の寿命があるとされています(Gordan et al., 2015)。これはあくまで目安ですが、使い方やメンテナンス次第で、寿命を迎える時期は変わってきます。

特に中高年になると、かつて入れた修復物が“見えないところ”で劣化しているケースも。見た目に変化がなくても、中でむし歯が進行していることもあります。

「レストレーションサイクル」とは?

岡山大学の研究で提唱されている「レストレーションサイクル」とは、修復物は永続的ではなく、一定の期間でやり直しが必要になるという考え方です。

そして、再治療のたびに健康な歯質も削られることで、結果として歯そのものの寿命を縮めてしまう──そんな臨床的な現実があるのです。

  • 初回治療から精度を追求すること
  • 必要な時期に適切な再治療を行うこと

この2つが、歯の健康寿命を大きく左右します。

中高年のお口に起こりやすいトラブル

長年使い続けてきた詰め物・被せ物には、次のようなトラブルがよく見られます。

  • 詰め物が割れる・外れる
  • すき間からむし歯が再発
  • 歯周病が進行し、支えが弱くなる
  • 色が変わったり、表面が欠ける

さらに加齢により、唾液が減ったり、噛みしめが強くなったりといった変化も重なることで、修復物の劣化が加速するのです(Fernandes, 2015)。

こんな症状、ありませんか?

  • 被せ物のあたりに違和感がある
  • 歯ぐきがしみる、噛むと痛い
  • 見た目の変化(黒ずみ・欠け)
  • フロスが引っかかる

このようなサインがあれば、「まだ使える」ではなく、「そろそろやり直すタイミングかも?」と考えてみましょう。

やり直し治療を最小限に抑えるには

池袋東口 大野歯科クリニックでは、予防重視の診療と丁寧なメンテナンス体制を整え、やり直し治療のリスクを抑える取り組みを行っています。

たとえば:

  • 経験豊富な歯科医師・衛生士による定期検診と管理
  • 耐久性の高い素材(ジルコニアなど)のご提案
  • セルフケアの方法もしっかりフォロー

修復物の寿命は、選ぶ材料と日々のケアで変わります(Amend et al., 2022)。

詰め物も“定期点検”が必要です

「昔入れたけど問題ない」と思っている方こそ、ぜひ一度見直してみてください。

中長期的に歯を守っていくためには、“詰めたあと”の管理こそが重要です。

大野歯科クリニックでは、再治療の必要性を見極めながら、健康な歯を守る診療を大切にしています。

いつでもお気軽にご相談ください。

参考文献(抜粋)

  • Gordan, V. V., et al. (2015). J Am Dent Assoc
  • 吉山昌宏・松崎久美子(2023). 日本歯科保存学雑誌.
  • Fernandes, N. A., et al. (2015). SADJ.
  • Blum, I. R., et al. (2018). Br Dent J.
  • Amend, S., et al. (2022). J Clin Med.

歯周病と全身の健康、そして東北大学の最新研究


こんにちは。池袋東口大野歯科医院です。

当院は、歯の治療を通して、患者様にご自身の健康な未来を描いていただくことを大切にしています。口腔内を整えることは患者様の生活を整えることにつながっていくと確信しております。

今回は、東北大学大学院歯学研究科が発表した最新の学術論文をご紹介しながら、歯周病治療が全身の健康、特に糖尿病に与える影響についてお伝えします。

歯周病治療が、糖尿病患者の透析リスクを減らす

2025年1月、東北大学大学院の研究チームは、40~74歳の糖尿病患者約10万人の保険診療データを解析し、歯周病治療の有無が人工透析への移行リスクに与える影響を発表しました 。

  • 年1回以上の歯周病治療を受けた場合、透析リスクが32%減少 。
  • 年2回以上(半年に1回)の治療を受けた場合、透析リスクが44%減少 。

この研究は、歯科治療が全身の健康、特に糖尿病の合併症予防に効果があることを明確に示しています 。

>>東北大学の関連リリースはこちらからご覧いただけます

池袋東口大野歯科医院は、患者さん一人ひとりに合わせた歯周病治療を提供します

歯周病は、単なる“歯ぐきの病気”ではありません 。糖尿病、心血管疾患、認知症などとも深く関係する全身疾患の一部であると考えられています 。

池袋東口大野歯科医院では、患者さん一人ひとりの症状や状況に合わせたきめ細やかな歯周病治療を行っています。複数の歯科衛生士が在籍し、患者様の口腔ケアをサポートします。

糖尿病と歯周病の「双方向」な関係

高血糖は歯周病を悪化させ、歯ぐきの炎症を長引かせます 。一方で、歯周病による慢性炎症は血糖コントロールを妨げ、糖尿病を悪化させることが知られています 。

このような「負のループ」を断ち切るためには、医科と歯科が連携し、歯ぐきの健康から体全体を守る視点が重要になります 。

糖尿病のある方こそ、歯周病治療を

東北大学の研究では、糖尿病患者の約半数が歯周病治療を受けていないという現状も指摘されています 。

池袋東口大野歯科医院では、定期的な歯科検診と専門的ケアを通じて、口腔内の炎症を抑え、全身の健康リスクを下げるお手伝いをしています。

当院では、患者さんお一人おひとりの環境や経済状況に合わせた治療計画をご提案し、柔軟に対応することに力を入れています 。歯周病治療はもちろんのこと、根管治療から入れ歯まで、オールラウンドに対応できることが強みです 。

最後に

池袋東口大野歯科医院は、「歯ぐきの健康を守ることが、体を守ることにつながる」と考えています 。

歯周病治療は、むし歯治療とは異なり、定期的なケアと専門的アプローチが不可欠です 。ご自身の健康を守るためにも、ぜひ一度ご相談ください 。

当院の詳細は、池袋東口大野歯科医院ウェブサイトをご覧ください 。

院長 大野より

「今回の東北大学の研究結果は、改めて歯周病治療の重要性を示しています。口腔内の健康は、全身の健康に直結するという私たちの信念を裏付けるものです。患者様には、ご自身の健康な未来を共に築いていくためにも、積極的に歯周病治療に取り組んでいただきたいと思います。私たち歯科医師、歯科衛生士一同、皆様の健康を全力でサポートいたします。」

歯が20本以上・歯周病が軽度以下の方は、医療費が安くなる?


歯が20本以上・歯周病が軽度以下の方は、医療費が安くなる?

歯が20本以上・歯周病が軽度以下の方は、医療費が安くなる?皆様、こんにちは!池袋東口大野歯科医院です。 池袋で開業して30余年、地域の皆様のお口の健康をサポートしてまいりました。当院には複数の歯科衛生士が在籍し、予防歯科に特に力を入れています。今回は、お口の健康が全身の健康、ひいては医療費にまで影響するという興味深い調査結果についてご紹介します。


 

歯の健康が保たれている人ほど、医療費が少ないという事実!

香川県が令和511月に発表した「健康と医療に関する実態調査」で、驚くべき結果が報告されました。「歯の健康が保たれている人ほど、医療費が少ない」という、エビデンスに基づいた内容です。

この調査によると、以下の条件を満たす方は、医科の医療費が統計的に有意に低いことが分かりました。 

  • 歯が20本以上ある
  • 歯周病が軽度以下
  • 定期的に歯科検診を受けている

さらに注目すべきは、医科診療費・調剤費・歯科診療費すべてを合計した「総医療費」でも、歯科的に良好な人の方が明らかに安かったという点です。これは、お口の健康が全身の健康状態に直結していることを示唆しています。

 

虚血性心疾患・糖尿病の治療費も下がる可能性

特に、歯が20本以上あり、歯周病が軽度以下という条件を満たす方は、虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)や糖尿病の診療費も統計的に有意に低いという結果が示されました。歯周病がこれらの生活習慣病と深く関係していることは、近年多くの研究で明らかになっています。お口の中の健康を守ることが、巡り巡って全身の病気のリスクを減らすことにつながるのです。

 

口の中を守ることが、体全体を守ることに

私たち池袋東口大野歯科医院が定期的な検診と予防をおすすめする理由は、単にむし歯や歯周病を防ぐだけではありません。お口の健康を維持することは、

  • 病気のリスクを減らし
  • 将来の医療費を抑え
  • 健康寿命をのばす

ことにつながる、まさに“医療”の土台となるものです。

 

当院の取り組み

池袋東口大野歯科医院では、患者さんの歯の健康を守り、ひいては全身の健康を守るために、以下の取り組みを行っています。

  • 歯周病リスク評価: 患者様一人ひとりの歯周病リスクを詳細に評価し、最適な予防・治療プランをご提案します。
  • 定期的なメインテナンス: 経験豊富な複数の歯科衛生士が、専門的なクリーニングや口腔ケアのアドバイスを行います。
  • 生活習慣のアドバイス: お口の健康に影響する食生活や生活習慣について、きめ細やかなアドバイスを差し上げます。

「自分の歯で食べて、生きる」――その当たり前をこれからも守っていくために、ぜひ定期検診をご利用ください。30年余りの実績と信用を持つ当院が、皆様のお口と全身の健康をサポートします。

 

【大野歯科医院からのワンポイントアドバイス】

お口の健康を維持するには、「日々のセルフケア」と「プロのチェック」の両輪が欠かせません。特に40代以降は、見た目に大きなトラブルがなくても歯周病が進行していることがあります。健康診断で「異常なし」と言われても、歯科での定期メインテナンスは全くの別物です。健康なうちからの予防こそ、将来の自分への最高の投資だと考えてみてくださいね。

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参考: