総義歯とは

総義歯とは、 図らずも全ての歯を喪失した無歯顎に対しての義歯を言います。
その容態は、年齢こそ違えど生まれたときの赤ちゃんに似ています。
赤ちゃんは成長するにつれ、①歯槽骨に埋まった歯と、②発育過程で決定される咬み合わせを得ることができます。しかし、総義歯は①柔らかな粘膜の上にのるピンクの義歯床と人工の歯、②咬み合わせは歯科医師・歯科技工士のスキルによって決定されます。

実は、この2点の違いが総義歯を決定的に難しくしているのです。
総義歯を新製するとき、①失った土手(顎提)を取り戻すことはできないので受け入れるしかありません、但しインプラントを埋入すれば条件は格段に向上します。
次の②についてですが、実は総義歯の善し悪しは、②のスキル(技術)が義歯の完成度に大きく影響するのです。

「入れ歯が動いて咬むと痛い」、「入れ歯が合わず食事中に落ちる」「新しく作った入れ歯が合わず、何回も通った」などの不満の解消は、②の重要性を悟り、克服できた方々しか成しえないのです。
前に説明しましたが義歯は柔らかな粘膜の上にのっかり、人工の歯で咬み・飲み込んでいます(咀嚼・嚥下)。 例えれば、湖に浮かんだボートの上で立ち上がり、ジャンプするようなものなのです。このような不安定下であっても、安定を保つにはジャンプする位置(歯の並べる位置)、降り位置(咬み合う位置)などが、重要になってきます。
そのために、無意識にジャンプ(左右・前後)しても、一点に戻れることがボートを安定に保つのです。
「咬むと痛い」、「入れ歯が落ちる」「調整に何回も通う」、これらの原因は、咬むことで義歯が前後左右に動き“靴擦れ”と同じ症状を示しているのです。義歯を動かなくするには、歯の並べる位置と咬み合う位置が重要なポイントなのです。

難しい話しはさて置き、動画を見て戴いた後に、簡単に解説いたします。

このように一点に戻らなければ、義歯が動いて柔らかな粘膜部を傷付けてしまいます。したがって、「痛いからと言って」咬み合わせを修正しないまま、痛い部分に対する義歯側を削っても、根本的な解決とはならないのです。

さて、ご自分の入れ歯で試してみて下さい