カテゴリー別アーカイブ: 一口コラム

”唾液力”を高めてお口も体も健康に

唾液には大きな2つの役割があります。ひとつは「お口の中の健康を維持すること」そしてもうひとつは「外部から侵入するウイルスや細菌から体を守ること」です。

唾液の中には「IgA抗体」という抗菌物質が含まれており、その中に特定の虫歯菌に対して無力化する力を持っている抗体があります。また「ハイドロキシアパタイト」という成分が食事等で溶け 出した歯の表面を修復(再石灰化)したり、酸性に傾いた口腔内を中性に戻すことで虫歯を防いで いるのです。

そして先程少し触れた「IgA抗体」という抗菌物質は口から侵入するウイルスや細菌、花粉などをつかまえて無力化する力も持っています。つまり風邪やインフルエンザなどの上気道(鼻口のど) 感染症を防ぐ役割も持っているということです。

唾液の効果を十分に得る為には「質」と「量」が大切です。ここで唾液力を高める方法やお助けアイテムを簡単にご紹介しますので、できることから始めてみてくださいね。

歯を失う原因!歯や歯根の歯折について

むし歯や歯周病により歯を失うことは皆さんご存知だと思います。しかし、最近では歯を失う原因1位となりつつあるのが「歯や歯根の歯折」です。

近年、技術の進歩により、以前は抜歯していたような歯でも神経を取って保存できるようになりました。しかし歯の神経を取ってしまうと歯に栄養を与える血管も取ってしまうため、歯質がもろくなり歯の寿命も15~20年位に縮んでしまうとも言われています。神経を取った歯は痛みを感じないため、むし歯になっても気付きにくく、固いものを噛んでも感覚が鈍いのでより大きな力が歯にかかってしまい、歯や歯根が歯折してしまうケースが増えてきています。

私たちは患者さんの歯をいかに保存し、より長く快適な食生活ができる環境を提供していくことを目標とし、2つのことを大きな柱として定期検診を行っています。

1つめは「細菌および炎症のコントロール」
歯周病ケアや虫歯筋を減少させるためのクリーニングを行います。

2つめは「歯にかかる力のコントロール」
噛み合わせ調整や、必要であればマウスピースを使って歯ぎしりや食いしばりなど無意識にかかる力を軽減させます。

以前と同じように固いものをバリバリ噛んでいませんか?
固いものを噛むのは20歳以下までです。
未然に歯の破折を防ぐためにも定期検診を通しての力のコントロールをさせていただきます。

フロスファースト

日本人の歯みがきの平均時間は6分を超えているとのこと
ではなぜこんなにも虫歯が存在するのか疑問がわきませんか?

こんなに毎日磨いているのに…
通常歯を磨くとき、歯磨き粉をつけて全体を歯ブラシで磨き、
気が向けばフロスや歯間ブラシ
入念になさる方は最後にマウスウォッシュ剤でお口をゆすぐ
これが一般的な歯みがきでしょう。

でもちょっと想像してみてください。
もしあなたがお部屋の掃除をするとき、
どこから始めますか?

まず高い棚やカーテンレールの上のホコリをハタキなどで落とし、
テレビの裏やソファの下などの隠れた細かい汚れをかきだします。
それから仕上げに床を掃除機やモップできれいにしますよね。

歯ブラシだけで終わってはいませんか?
歯ブラシだけでは歯と歯の間や歯と歯肉の溝などの
隠れた部分の汚れはとれず、
全体の40%〜60%の汚れは残っているのです。

そこで、提唱したいと思います。
「フロス・ファースト」

お部屋のお掃除と同じで、まずはフロスや歯間ブラシを使って歯間などにある細かい汚れをかきだしてから、仕上げに歯ブラシで全体を磨く方法です。

歯ブラシだけで終わることのないよう、先にフロスや歯間ブラシで細かい汚れをかきだしましょう。
その後に歯ブラシで全体を磨くととても気持ちがよいと思います。

忙しくて毎回は難しい…という方はまずは寝る前の歯みがきの時だけでも実践してみてください。
フロスや歯間ブラシの使用を習慣化し、よりよい口腔環境を保つために…
はじめましょう!「フロス・ファースト」

定期的な口腔ケア、歯周病ケアで全身疾患を未然に防ぎましょう

歯周病が様々な全身疾患に関係していることをご存知ですか?

糖尿病

重い糖尿病にかかると細菌感染により歯周病がひどくなります。逆に歯周病が糖尿病に影響を及ぼすこともあります。

心臓病・動脈硬化

歯周病の原因となる細菌が動脈硬化を起こした場所から検出されたり、感染性の心臓病の原因菌になることもあり、歯周病との関係が注目されています。

呼吸器疾患

肺炎などの呼吸器系の病気は細菌が気管に入り肺に付着することで発症します。お口の中を衛生的にし、歯周病を治療することで、予防・発症を抑えることができます。(風邪の発症も抑えられます!)

食道ガン

発ガン物質「アセドアルデヒド」は口の中の細菌が作っています。口の中を清潔に保つことで減らすことができると考えられています。

早産

妊娠中は歯周病菌の細菌が増殖しやすい状態になります。細菌が歯茎の毛細血管から広まり、早産や低体重出産の原因になると考えられています。

骨粗しょう症

女性ホルモンの分泌が低下すると骨粗しょう症は起こります。特に閉経期に発生しがちですが、この女性ホルモン=エストロゲンの減少は歯周病の進行に悪影響を及ぼします。

さらに今年新たに虫歯菌の一種が脳内で炎症を引き起こし、脳出血に関与していることが発表されました。
このような報告から口腔内のケア(毎日のブラッシング、定期検診時の口腔内クリーニング)が全身の健康を支えていることがわかっています。

今日の来院があなた様の健康につながりますように…

やってみよう!あいうべ体操

皆さんは口を閉じたときに舌の先はどこに当たっていますか?

①口蓋(上あご)
②上の前歯の内側の歯茎
③上下の歯と歯の間
④下の前歯の内側の歯茎

実は①に近いほど、舌に筋肉があり、望ましい状態なのです。

舌や口のまわりの筋力が弱いと口をぴったりと閉じることができず「口呼吸」になります。
鼻は外部からの細菌やウイルスの侵入を防ぐ天然マスクの役割を担っています。

口呼吸だった人が鼻呼吸に変えることで、
ドライマウス・口臭・いびき・アトピー・ぜんそく・リウマチなど様々な症状が改善されたり、
インフルエンザや風邪をひくことも少なくなったという報告があります。
ぜひ鼻呼吸の習慣を身に付けたいですよね。

実は簡単に口と舌の筋肉を鍛えられる方法があります。それが「あいうべ体操」です。

この内容は、みらいクリニック院長 今井一彰先生の「口を閉じれば病気にならない 健康は呼吸で決まる」「自律神経を整えて病気を治す!口の体操あいうべ」から引用させていただきました。

ご興味のある方はぜひご覧下さい。

花粉症と歯痛のふか~い関わりについて

花粉症が歯痛の原因になることをご存知ですか?

この時期、虫歯や歯周病ではないのに上の奥歯の歯がしみたり噛むと痛いなどの症状で来院される患者さんが増えます。
実はこれらの症状は花粉症による副鼻腔炎(頬骨の奥ある空洞が炎症をおこす病気)の可能性があります。
花粉症を発症すると鼻の中が腫れて粘膜(黄色い鼻水)がたまります。
その粘膜が鼻と副鼻腔がつながっている部分をふさいでしまい、副鼻腔の中に細菌がたまり、炎症を起こします。
これが副鼻腔炎です。
そして副鼻腔は上の奥歯の近くに位置しており、炎症を起こす事で歯に圧がかかり、歯痛をもたらすことがあります。

副鼻腔炎は歯痛の他に以下のような症状がでることがあります。



□ ひびくような、うずくような痛み
□ 階段を降りる時やジャンプするとひびく
□ なにもしてない時にも異和感がある
□ 体の向きを変えると痛みが増す
□ 鼻が詰まっていたり、鼻水(着色)がでる
□ 最近、かぜをひいた
□ 鼻炎持ち(花粉症も含む)
□ 目の下の奥のほうが痛い 
□ 全身的な気分の悪さ(倦怠感)を感じる
□ 解剖学的に副鼻腔が低い位置にある

副鼻腔炎には急性(短期)のタイプと慢性(長期)のタイプがあります。
急性の副鼻腔炎は様々な細菌によって起こることがあり、風邪のウイルス感染の後にも、しばしば発症します。
上顎洞の慢性副鼻腔炎は、歯の感染の結果として生じることもあります
 鼻腔の腫れた粘膜は副鼻腔の開口部をふさぐ傾向があり、また体液が副鼻腔の中に流れ込んでそれを満たし、
最近の温床を作り白血球とさらに多くの体液が細菌と闘うために副鼻腔に流れ込みます。そして痛みを持たらします。
最近、患者数が増える傾向があり 去年難病に指定された好酸球性副鼻腔炎は喘息などの
呼吸器の症状も現れる厄介な副鼻腔炎もあります。
蒸気吸入などで副鼻腔の排液機能を改善したり 急性、慢性のいずれの副鼻腔炎の場合にも、アモキシシリンなどの抗生物質が投与されますが、慢性副鼻腔炎患者の方が投与期間が長いようです。
抗生物質が効かないときは、内視鏡手術で副鼻腔の排液を改善して、感染している物質を除去することもあります。また軽度のものは鼻洗浄も効果があるみたいです。
副鼻腔炎はCT撮影でも診断できます。歯に原因がない場合は一度、耳鼻科を受診しましょう。

メインテナンスでバイオフィルムを除去しましょう

歯科医院でクリーニングを受けたことはありますか?

歯科医院のクリーニングで歯垢や歯石、そしてバイオフィルムを除去することにより虫歯や歯周病を予防することができます。
歯垢や歯石はよく耳にする言葉だと思いますが「バイオフィルム」はご存知でしょうか?

バイオフィルムとは 細菌が堆積しフィルム状の層になったもので、どんな方の歯の表面にも必ずついています。
ぬるぬるしているので着色や食べカスがつきやすくどんどん蓄積され、虫歯や歯周病の温床となっています。
きちんと歯みがきやマウスウォッシュをしていれば落とせるのでは?と思う方も多いかもしれませんが、
どんなに丁寧に歯みがきをしても完全に除去することは難しいと言われており、
しっかりと除去するには歯科医院で専門の機械を使う必要があります。

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この度、当院ではスイスの歯科医療機器の会社である、
EMS社の「エアフロー」という歯面清掃器を導入しました。
この機械は水と細かい粒子のパウダーを歯面に吹き付けることにより、
歯の表面を傷つけることなく優しく且つ効率よくバイオフィルムを除去することができます。

また、使用しているパウダーの主成分はアミノ酸で、
ほんのり甘く体に優しいものなので安心して施術を受けていただけます。
茶渋や煙草のヤニなど着色が気になる方、ホワイトニング後の白さを保ちたいという方には
着色除去用の専用パウダーを使って歯をきれいにします。
(治療目的以外の着色のみのクリーニングは保険外診療となります)
気になる方はお気軽にお声がけください。

バイオフィルムなどの汚れが少なく、予定時間よりはやく終わった場合は、
最後に研磨剤で歯の表面の磨きあげをさせていただきます。
当院で使用している「クリニーク」という研磨剤は、
天然ガラスを主成分とした真珠岩粒子が配合されています。
コントラという機械の先にブラシと研磨剤を付けてくるくると回転させながら磨いていくのですが、
この研磨剤は時間の経過とともに粒子が小さくなっていき、
最終的に歯の表面をつるつるピカピカに磨き上げることができます。

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他にも超音波の機械での歯石除去やフッ素の塗布など、
患者さんの今の口腔内の状態に合わせたメインテナンスをさせていただいております。

このように歯科医院での定期的なメインテナンスとご自身でしっかりブラッシングをしていただくことで、
歯や歯ぐきの健康を維持することができます。
大切なのは、ご自身の歯に合わせたメインテナンスを続けることです。
当院ではこれからもお一人お一人に合わせた最適のメインテナンスを提供していきます。

理想的なマウスピースで快適な生活を

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「マウスピース」をご存知ですか?

聞いた事はあってもどのように使用するかご存知ない方も多いかも知れませんね。
マウスピースとは歯ぎしりや食いしばりによる負荷を軽減するアイテムです。

では、歯ぎしりや食いしばりは体にどのような影響をおよぼすのでしょうか?

実はこれらの行為は顎に必要以上の負担をかけており
顎関節症やTCH(歯接触癖)の一因になっています。
また、歯ぎしりは「ギリギリ」と音を出すこともあるので、
知らないうちに周囲に迷惑をかけてしまっているかもしれません。

ただし、一概に悪い習慣ではなくストレスブレーカー(緊張緩和)としての役割があり、
睡眠中の歯ぎしりは血圧の上昇を防ぐこともわかっています。

普段から顎の痛みや疲れ、口が開かないと感じる方は
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歯ぎしりや食いしばりが習慣化していないか少し意識してみてください。

もし、していたら歯と歯が接触しないように力を抜きましょう。
それだけでもこれらの症状は緩和されます。

しかし睡眠中は無意識なのでご自身でコントロールができません。
そこでマウスピースの出番です!

今までのマウスピースは固めのハードタイプか柔らかいソフトタイプのどちらかでしたが、
当院では3年間の臨床実績から歯にあたる部分はソフト、
噛み合わせる部分は丈夫なハード素材を使った
ハイブリッドマウスピースを提供できるようになりました。

歯にも優しく適度な顎の運動も妨げない理想的なマウスピースといえます。

歯に関わる新常識!唾液力はすごい!!

みなさんよくお母さんに「食べたらすぐに磨きなさ~い」と言われた経験はありませんか?

虫歯にならないよう一生懸命磨いているのに歯が沁みるようになった。
歯がすり減っているような気がする。

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実は唾液の中にもカルシウムが含まれていて食後すぐにブラッシングをしてしまうと歯と唾液が触れるチャンスを奪ってしまい溶けたカルシウムを補うことができず歯の表面が溶けてしまうのです。
ひどくなると歯の表面が溶けて凹んでしまうこともあります。
また、酸性の強い食物(ヨーグルト、フルーツ)飲み物(スポーツドリンクに含まれるクエン酸など)を頻繁に取る方も同じ様な症状になることもあります。
これを酸蝕症といいます。
もし心当たりがある方はご相談ください。

それからもう一つ
「年齢を重ねると虫歯より歯周病に気をつけなければならない。」
コレもよく耳にすると思いますがある時期、また虫歯になる確率が高くなります。
これは、唾液の分泌が加齢やある種の飲み薬の副作用によって減少すると歯ぐきに近い部分が虫歯になりやすくなります。

唾液には虫歯を防ぐ抗菌物質も含まれており、お口の中を洗浄する役割もあります。

唾液を増やすためには水分の摂取が必要ですね。
一般的に1時間に50ml採るようにと言われていますが一度に多くの水分を採るのではなく感覚的に点滴で水分を補給する感じです。

お口の中が乾く前にこまめに一口水分を含む
これから熱中症にも気をつけなくてはいけない時期ですので実践してみてはいかがでしょうか?

笑顔のもつ効果

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今回も噛み合せに関する情報から 
1日のうちで上下の歯が接触している時間はどのくらいだと思いますか?

実は正常な方で食事をしている時も含めて20分程度です。 
最近は様々な生活環境の違いから接触時間が増える傾向にあります。

 パソコンを使った長時間のデスクワーク
 精神的ストレスからくる歯ぎしり、くいしばり
 ゲームに夢中になって知らず知らずのうちにグッと噛みしめている etc…..

このように上下の歯を不必要につける癖を
  TCH  ”Tooth Contacting Habit”(歯列接触癖) と呼んでいます。

TCHはどの様な病態を引き起こすのでしょうか?

顎関節症  知覚過敏(歯がムシ歯でないのにしみる) 肩こりや頭痛 
お口の周りの筋肉痛 などがありますが特に問題が出なければ
TCHはただの「癖」ですので、気にする必要はありません。

お口の周りの緊張が体の緊張を導くことは良く知られています。
緊張した時、笑うと緊張がほぐれるといいますがこの時、重要なことをひとつ

 ぜひ歯を接触させないで笑ってみてください。
リラックスできてあなた本来の力を発揮できますよ ♪

【お勧めの本】  東京医科歯科大学 顎関節症治療部の准教授 木野孔司先生著
    顎関節症とかみ合わせの悩みが解決する本 をご参考ください。