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”歯”にまつわる言葉のはなし

今年の夏は例年に比べて異常な暑さでしたね。体調はいかがですか? 今回のコラムはちょっと一息ついて歯にまつわる言葉を紹介します。どうぞ気楽にお読みください。

Blue tooth

今ではすっかり定着したワイヤレス環境の名称である「Blue tooth」ですが、 以前は何種類かの接続方法があり、それらを統合した時にこの名前が付けられました。ところでなぜ「Blue tooth(青い歯)」なのでしょう? これは958年にデンマークとノルウェーを無血統合したハラルド・ゴムスソン王のあだ名が”青歯王”だった事に由来しています。一説によると王には虫歯があり、それが青黒い灰色だったことからこのあだ名が付けられたのだとか。 開発者たちにとってワイヤレス環境の統合は、スカンジナビアの統合と同じくらいロマンのある大きなプロジェクトだったのかもしれません。

齷齪(あくせく)

齷齪は元々、漢語で”歯と歯の間が狭い”という意味だったそうです。それが転じて”心が狭い・気ぜわしい”という意味になり、気持ちがせかせかするさまを表す言葉になりました。 ’歯’が二つ並ぶとなんだか見た目もせかせかしているような…?

ブラッシュアップ

”テストに向けて語学力をブラッシュアップさせよう”など「磨き上げる」「上達する」という意味で使われる言葉で、語源は英語の「Brush Up」 (磨いて輝かせる・ツヤを出す)です。お口の健康は全身の健康につながります。歯をブラッシングすれば人生のブラッシュアップにつながるかもしれませんね(^^)

歯ぐきからの出血は歯周病菌の大好物❤

歯をみがいていたら歯ぐきから血が出てきた…多くの方が一度は経験があると思います。 もし、頻繁に出血する場合は要注意です!その出血、歯周病が進行しているサインです!

歯周病菌はどなたのお口の中にも存在するマイクロビオーム(常在微生物叢)で言わば共生関係に あります。歯周病菌にはリスクが高いものから低いものまで様々な種類があり、その中でも特に病 原性の高いレッドコンプレックスに分類される「P.ジンジバリス」を代表とする病原性の高い歯周 病菌が口腔内に存在すると歯周病発症・進行のリスクがとても高くなります。そしてこのジンジバリスをはじめとする歯周病菌の大好物が血液(ヘミン鉄)なのです。

最初の話に戻りますが、歯ブラシで頻繁に出血するということは歯周病菌に餌を与え続けている状態で、歯周病がどんどん進行してしまいます。歯ぐきの出血の一番の原因は清掃不良によるプラークの蓄積です。つまり正しい歯みがきの仕方を身につけ、極力プラークをなくして強い歯ぐき(上 皮バリア)を獲得することが歯周病の発症・進行予防になります。

歯周病を防ぐためにはフロスや歯間ブラシが不可欠です。歯ブラシだけでは全体の40~60%のプラークしか取ることができません。1日1回、寝る前だけでいいので、フロスや歯間ブラシの使用を習慣化していただきたいと思います。まずは出血しなくなるまで頑張りましょう!

<参考文献>天野敦雄(2015)『歯科衛生士のための21世紀ペリオドントロジー ダイジェスト』
クインテッセンス出版株式会社

”唾液力”を高めてお口も体も健康に

唾液には大きな2つの役割があります。ひとつは「お口の中の健康を維持すること」そしてもうひとつは「外部から侵入するウイルスや細菌から体を守ること」です。

唾液の中には「IgA抗体」という抗菌物質が含まれており、その中に特定の虫歯菌に対して無力化する力を持っている抗体があります。また「ハイドロキシアパタイト」という成分が食事等で溶け 出した歯の表面を修復(再石灰化)したり、酸性に傾いた口腔内を中性に戻すことで虫歯を防いで いるのです。

そして先程少し触れた「IgA抗体」という抗菌物質は口から侵入するウイルスや細菌、花粉などをつかまえて無力化する力も持っています。つまり風邪やインフルエンザなどの上気道(鼻口のど) 感染症を防ぐ役割も持っているということです。

唾液の効果を十分に得る為には「質」と「量」が大切です。ここで唾液力を高める方法やお助けアイテムを簡単にご紹介しますので、できることから始めてみてくださいね。

歯を失う原因!歯や歯根の歯折について

むし歯や歯周病により歯を失うことは皆さんご存知だと思います。しかし、最近では歯を失う原因1位となりつつあるのが「歯や歯根の歯折」です。

近年、技術の進歩により、以前は抜歯していたような歯でも神経を取って保存できるようになりました。しかし歯の神経を取ってしまうと歯に栄養を与える血管も取ってしまうため、歯質がもろくなり歯の寿命も15~20年位に縮んでしまうとも言われています。神経を取った歯は痛みを感じないため、むし歯になっても気付きにくく、固いものを噛んでも感覚が鈍いのでより大きな力が歯にかかってしまい、歯や歯根が歯折してしまうケースが増えてきています。

私たちは患者さんの歯をいかに保存し、より長く快適な食生活ができる環境を提供していくことを目標とし、2つのことを大きな柱として定期検診を行っています。

1つめは「細菌および炎症のコントロール」
歯周病ケアや虫歯筋を減少させるためのクリーニングを行います。

2つめは「歯にかかる力のコントロール」
噛み合わせ調整や、必要であればマウスピースを使って歯ぎしりや食いしばりなど無意識にかかる力を軽減させます。

以前と同じように固いものをバリバリ噛んでいませんか?
固いものを噛むのは20歳以下までです。
未然に歯の破折を防ぐためにも定期検診を通しての力のコントロールをさせていただきます。

フロスファースト

日本人の歯みがきの平均時間は6分を超えているとのこと
ではなぜこんなにも虫歯が存在するのか疑問がわきませんか?

こんなに毎日磨いているのに…
通常歯を磨くとき、歯磨き粉をつけて全体を歯ブラシで磨き、
気が向けばフロスや歯間ブラシ
入念になさる方は最後にマウスウォッシュ剤でお口をゆすぐ
これが一般的な歯みがきでしょう。

でもちょっと想像してみてください。
もしあなたがお部屋の掃除をするとき、
どこから始めますか?

まず高い棚やカーテンレールの上のホコリをハタキなどで落とし、
テレビの裏やソファの下などの隠れた細かい汚れをかきだします。
それから仕上げに床を掃除機やモップできれいにしますよね。

歯ブラシだけで終わってはいませんか?
歯ブラシだけでは歯と歯の間や歯と歯肉の溝などの
隠れた部分の汚れはとれず、
全体の40%〜60%の汚れは残っているのです。

そこで、提唱したいと思います。
「フロス・ファースト」

お部屋のお掃除と同じで、まずはフロスや歯間ブラシを使って歯間などにある細かい汚れをかきだしてから、仕上げに歯ブラシで全体を磨く方法です。

歯ブラシだけで終わることのないよう、先にフロスや歯間ブラシで細かい汚れをかきだしましょう。
その後に歯ブラシで全体を磨くととても気持ちがよいと思います。

忙しくて毎回は難しい…という方はまずは寝る前の歯みがきの時だけでも実践してみてください。
フロスや歯間ブラシの使用を習慣化し、よりよい口腔環境を保つために…
はじめましょう!「フロス・ファースト」